なんて愚か
彼らは愛おしい仕草を私に向ける
私はそれを見て悲しむ悲しむ悲しむ
悲しむ資格なんてないはず
それでも悲しむのは愚かだから
愚かな女にそんな仕草を向けないで
愚かさが増すから
サヨナラ
傷ついた小指に絡み付く
命の糸
鋏で切断
彼らとはサヨナラ
涙のサヨナラ
ふざけた関係
ふざけた関係は
おとぎ話と同じだ
一時の夢
一時のふわふわした楽しさ
そんなものは
赤鉛筆の芯で刺してしまえば
すぐに割れちゃう
割れちゃうとお別れ
空席
期待していないどうしの会話は
滑らかで間隔があって涼しい
嫌われたっていいのだ
離れたっていいのだ
苦しみはない
淋しさもない
空席を見つめているのと同じでしょう?
へん
剥がされた仮面
嘘で塗り固めた顔
バレなきゃ傷つかない
本質なんてないのに
それを見たいと思うなんて
変だ
意味があるわけないのに
意味を求めるなんて
変
はっぴーえんどはない
彼らのことを考えると
丸ごと嫌になる
酷い、惨い
結末なんて見たくない
はっぴーえんどはない
分かってることを
考えたくない
丸ごと嫌になる
炎は
蝋燭の上でゆらゆらと
炎は笑う
闇夜を笑い、私を笑う
指先に触れてみる
炎の純粋さに
私は笑う