なのに

今なのに 今がチャンスなのに平坦な気持ちが 崩れる前に やってほしいのにああ、何故邪魔だ 邪魔だ 邪魔をするな

罪だ、

光が 私を 照らす時。細胞が 鼓動を 疑問に思う。爪痕の 残らない 記憶なら あってもなくても 意味もなかったのに。意味のある 生き物に 触れたのが 罪なのでしょう?罪なのでしょう?

理由

あの息づかいに 揺れる私の瞳触れるもの全てが 脆く儚いどうしても どうしても 理由が必要なのです居なくなる理由が置いていく理由が塩味の雫は 私を許さないこのまま 許さないで欲しい

道化師

脆弱さゆえに ひらひら笑うのだ来る福など信じず 来る不幸を待つひらひら笑いながら 己の未熟さに 絞められる心道化師に成れきれないから 愚かなのだいっそ道化師に成れたら

苦い希望

今日と明日の隙間に いっぱいの菫を埋めようか 私とあなたの隙間に いっぱいの瞬きを埋めようか手のひらにある記憶は 私とあなたの捨てた希望 苦い希望

問えば

捻り潰すのは簡単だから 誰も見えないのでしょう薄い膜が無くなればきっと 不幸せになるのでしょう辛辣でも言葉が欲しい理由を 誰に問えば満足するのでしょう溢れない溢れない月の 明かりに怯える魂不幸せでありますように

まともなら

まともなら 良かったのにまともなら 苦しまないで良かったのにまともなら 心を殺したいなんて思わなかったのにまともなら 良かったのに

蝕む

浴びせられる罵倒たちは彼らを蝕む悪の血それだけに支配され喜びさえも叫びになるどうしたって消えないそれは消えない

バランス

私がいなくなったら バランスが崩れる 不幸が増える 命が見えなくなる 知ってる だけど だから …… 何?

淡い錯綜 整った思考 あなたは泡になり 私はそれを見つめる 快楽は たぶん消えるその時 泡がはじけるその時

透明地獄

透明な箱粘着テープに囲まれて動けぬ 閉じ込められた彼らhelpなんて言っても無駄だここは地獄透明でできた 密室の地獄

贖罪

脳みそを抉る罪悪感に返事をしなきゃいけない毎日贖罪に抱擁を 贖罪にキスを

なんて愚か

彼らは愛おしい仕草を私に向ける私はそれを見て悲しむ悲しむ悲しむ悲しむ資格なんてないはずそれでも悲しむのは愚かだから愚かな女にそんな仕草を向けないで愚かさが増すから

サヨナラ

傷ついた小指に絡み付く命の糸鋏で切断彼らとはサヨナラ涙のサヨナラ

ふざけた関係

ふざけた関係はおとぎ話と同じだ一時の夢 一時のふわふわした楽しさそんなものは赤鉛筆の芯で刺してしまえばすぐに割れちゃう割れちゃうとお別れ

空席

期待していないどうしの会話は 滑らかで間隔があって涼しい 嫌われたっていいのだ 離れたっていいのだ 苦しみはない 淋しさもない 空席を見つめているのと同じでしょう?

へん

剥がされた仮面嘘で塗り固めた顔バレなきゃ傷つかない本質なんてないのにそれを見たいと思うなんて変だ意味があるわけないのに意味を求めるなんて変

はっぴーえんどはない

彼らのことを考えると 丸ごと嫌になる 酷い、惨い 結末なんて見たくない はっぴーえんどはない 分かってることを 考えたくない 丸ごと嫌になる

炎は

蝋燭の上でゆらゆらと 炎は笑う 闇夜を笑い、私を笑う 指先に触れてみる 炎の純粋さに 私は笑う

グレー色の汚い壁は 孤独を掻き立てる 揺れる思考 無くなる感覚 誰でもいいなんて嘘だ 誰でもないあなたがいいのだ

逆さま

緩やかに過ぎる彼らの自由にナイフの光が照らされる怯える暇もない鳴く暇もないあっという間に逆さま落ちる落ちる 全て逆さま

秒針

動かぬ秒針を見つめながら無くなった言葉を探すやがて夕暮れになり影が両手を覆っても無くなった言葉は見つからない誰かが持ち去ったのかもしれないそれでも無くなった言葉を探す

暇潰し

ぽっかり空いた心の穴を暇潰しで埋めようなんてやめてだって無駄じゃない埋まらないんだから

信用

信用してるなんて 言わないでほしいのに私があなたを信用しても あなたは私を信用してはいけないそれでもあなたは 私を信用するというだろうだから 私はあなたを信用しない

おぶらーと

だんじょのゆうじょうをきたいするそれなのにいつもこわされるおぶらーとでつつむあいじょうはきもちがわるい

ほしいだけ

起承転結を求められる拒絶なんてしたら転落だそれでも拒絶する転落を知っていて拒絶をする転落を望んでいるわけではない自由がほしいだけ空がほしいだけ

笑ってくれ

彼らには選択肢がない与えてやりたいのに 私にはそれが出来ない無力な人形だから操られていないと生きていられない彼らは生きている者たちだから 私が不思議に思えるのだろうさあ、無力な人形を笑ってくれ

tell me why

かき集めてかき集めて手にしたものがどうして孤独へ変化していくの?目の前で輝いていた時間も色がなくなっていったどうして?どうして…

嫌い

汗は嫌いだ 水分がなくなっていく感覚も 体内から熱が放出する感覚も ヒトだと自覚してしまう匂いも 全部嫌い

群青

群青色の きみの服雨に濡れて 濃くなる青はまるで 泣いているようできみの笑顔が 嘘っぽく思える笑いながら 大丈夫だよ、と言う きみは 嘘だと思った