蝕む
浴びせられる罵倒たちは
彼らを蝕む
悪の血
それだけに支配され
喜びさえも
叫びになる
どうしたって
消えない
それは消えない
バランス
私がいなくなったら
バランスが崩れる
不幸が増える
命が見えなくなる
知ってる
だけど
だから
……
何?
泡
淡い錯綜
整った思考
あなたは泡になり
私はそれを見つめる
快楽は
たぶん消えるその時
泡がはじけるその時
透明地獄
透明な箱
粘着テープに囲まれて動けぬ
閉じ込められた彼ら
helpなんて言っても無駄だ
ここは地獄
透明でできた
密室の地獄
贖罪
脳みそを抉る罪悪感に
返事をしなきゃいけない毎日
贖罪に抱擁を
贖罪にキスを
なんて愚か
彼らは愛おしい仕草を私に向ける
私はそれを見て悲しむ悲しむ悲しむ
悲しむ資格なんてないはず
それでも悲しむのは愚かだから
愚かな女にそんな仕草を向けないで
愚かさが増すから
サヨナラ
傷ついた小指に絡み付く
命の糸
鋏で切断
彼らとはサヨナラ
涙のサヨナラ